IT導入補助金2023を徹底解説!補助金活用で業務効率化を実現 連載ブログ 第8回

こんにちは。アル検くんで技術を担当している保坂です。

色々なお客様とお話させていただいていると、人材不足の課題や、コア業務への集中を行いたいが、その他の業務に稼働をさかれてしまっている等の声を多く耳にします。

コア業務の集中を行うためには、手間のかかる業務を効率良くこなしていく事が非常に重要となります。
その1つの手段として、ITツールを使った業務改善が考えられます。しかし、ITツールの導入にはコストがかかり、なかなか始めにくいのも現状だと思います。

そこで、費用の負担を軽減しながらITツールを導入し、業務効率化を実現する方法として、「IT導入補助金」が存在します。今日はこのIT導入補助金について詳しく解説したいと思います!

 

目次

 

1.IT導入補助金とは?

IT導入補助金とは、中小企業や小規模事業者が自社の業務効率化や各種法制度の対応、セキュリティ対策を行うためのITツールを導入する際に、経費の一部が補助される制度です。この制度は経済産業省と中小企業基盤整備機構が主体となって実施されています。

補助金を受けられる事業所は、業種や業態によって資本金や従業員数の条件があり、主に中小企業・小規模事業者が対象となっています。

IT導入補助金2023では、導入するITツールの目的によって枠が設けられており、5万円から450万円の範囲で補助金が交付されます。

このIT導入補助金を活用すれば、ITツールの導入コストを抑えながら、業務効率化や売上向上を目指すことが可能です。

 

2.IT導入補助金の申請から交付までの流れ

IT導入補助金2023の交付を受けるためのステップは、以下のような流れで進めていきます。

補助金の交付については、事務局による審査が必要で、申請が採択されないと交付されません。そのため、交付決定の通知が出る前にITツールを導入してしまいますと、補助金の対象外となってしまいます。

補助金交付後は、申請時に設定した目標に対する進捗を報告する必要があります。

 

IT導入補助金の流れ

 

出典:IT導入補助金2023 申請方法「概要と注意事項」のイラストを参考に一部加筆
https://www.it-hojo.jp/applicant/how-to-apply.html

 

 

次からは、各ステップの詳細について、解説していきます!

 

ステップ1:本事業の理解

IT導入補助金2023における、3つの枠

IT導入補助金では、以下の3つの枠で補助を行っています。自社の状況に応じて最適な枠を選択しましょう。

 

通常枠(A・B類型) 中小企業・小規模事業者が業務効率化・売上アップを目指すITツール導入経費を補助します。
セキュリティ対策推進枠 サイバー攻撃などのリスクに備えたセキュリティ強化、リスク低減のための経費を補助します。
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) 会計ソフト等の導入経費を補助し、インボイス対応を見据えた企業間取引のデジタル化を補助します。

補助額・補助率について

それぞれの枠で提供される補助額の下限・上限・補助率は以下の通りとなっております。

通常枠 セキュリティ対策
推進枠
デジタル化基盤導入枠
A類型 B類型 デジタル化基盤導入類型
補助対象経費区分 ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費 サービス利用料(最大2年分) ソフトウェア購入費・クラウド利用料(最大2年分)・導入関連費
補助率 1/2以内 1/2以内 3/4以内 2/3以内
上限額・下限額 5万円~150万円未満 150万円~450万円以下 5万円~100万円 (下限なし)~50万円以下 50万円超~350万円

 

IT導入補助金2023の対象事業者

会社規模の要件として、中小企業・小規模事業者等であることがあげられます。
また、資本金、従業員数が対象内だったとしても、株主が大企業であったり、役員が大企業からの出向だった場合は、対象外となりますので詳細要件を以下参考サイトから確認をしてください。

出典:IT導入補助金2023 補助事業について

 

ステップ2:IT導入支援事業者の選定/ITツールの選択(事前準備)

自社の課題設定

自社の課題や強み・弱みなどを認識しながらどういった業務改善を行いたいか検討を行います。
課題、対象となるツール、対象業務の例を過去のIT導入補助金の事例からいくつか紹介します。

業種 課題 対処 効果 参考ページ
建設業 タイムカード打刻のための出勤による労働時間超過が課題 勤怠管理ソフトウェアを導入 勤怠管理の効率化により、残業時間が1/3に削減 こちら
廃棄物処理業 手書きの運転日報のシステムへの手投入による稼働逼迫、ペーパーレス化が喫緊の課題 ルート配車システムの導入 作業時間は9時間から3分の1に圧縮。ペーパーレス化にも成功 こちら
貨客運送業(バス) 煩雑な管理業務の効率化と月3000枚の書類削減が課題 バス運行管理支援システムの導入 1日2~3時間の日報入力作業がゼロに、月次報告も数分で完了 こちら
製造業 手書きの帳票類をシステムへの再入力の手間が発生。またシステムのデータ連携を手動で実施 RPAの導入によるデータ連携 業務の自動化・無時間により人権費を削減 こちら

出典:IT導入補助金活用事例

また、IT導入補助金のホームページにもいくつか事例が掲載されていますので、自社の課題に設定の参考になるとおもいます。

 

ITツールの選定とIT導入支援事業者の選定

IT導入補助金2023のウェブページから、自社の課題を解決するためのITツールを検索します。
設定していただいた課題から、ITツールを検索するのは少し難しいので、ある程度製品の目星をつけてから検索すると、非常に有効です。

例えば、アルコールチェックの記録を紙管理からクラウドに移行し、効率的な点呼を実施したい場合は、「アル検くん」などと検索いただくことで、
ツールと、IT導入支援事業者の検索を行う事ができます。

また、自社での課題設定や導入するITツールの設定が難しい場合は、お近くの「よろず支援拠点」、「商工会」、「商工会議所」、「ITコーディネーター」などに相談を持ちかけるのも非常に有効です。

自社の課題に適合するITツールを見つけたら、そのツールを提供しているIT導入支援事業者に相談しましょう。
IT導入支援事業者への導入相談とともに、補助金交付申請の準備を進めていきます。

なお、この段階でIT導入支援事業者と契約締結をしてしまうと、補助金交付の対象外となってしまいますので、注意が必要です。

 

ステップ3:申請要件の取得

IT導入補助金2023を申請するにあたり、「gBizIDプライム、SECURITY ACTIONの宣言、みらデジの経営チェック」の実施が申請要件で必要になっています。それぞれについて解説していきます。

gBizIDプライムアカウントの取得

gBizIDとは、法人・個人事業主向けの共通認証システムとなっており、1つのIDとパスワードで複数の行政サービスにログインすることができるようになります。
より詳しい説明は、公式のWebページまたは、説明動画をご覧下さい。
アカウントの取得については、法人代表者もしくは個人事業主以外は作成出来ないので注意が必要です。
なお、アカウントの申請から取得については、1週間~2週間程度時間がかかりますので、IT導入補助金2023の申請締め切り日に間に合うよう準備してください。

  1. アカウントの申請に必要なものを準備する。
    • SMS受信用のスマートフォン or 携帯電話
    • 印鑑証明書(法人)/印鑑登録証明書(個人事業主)
    • 登録印
  2. パソコンにてgBizIDプライム申請書を作成する。
  3. 申請書を印刷し押印する。
  4. 申請書と印鑑証明書(印鑑登録証明書)を郵送する。
  5. 1~2週間程度で審査完了メールを受け取り

こちらのサイトから、gBizIDプライムの申請が可能です。

※gBizIDエントリー、gBizIDメンバーとgBizIDプライムの3種類がありますが、IT導入補助金2023の要件で必要なアカウントは「gBizIDプライム」になりますので、ご注意願います。

 

SECURITY ACTIONの実施

SECURITY ACTIONとは、独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)が主管となって実施している事業で、中小企業自らが、情報セキュリティ対策に取り組むことを自己宣言する制度となっています。
あくまで、「認定」ではなく「宣言」になります。

IT導入補助金の申請には、★一つ星と★★二つ星いずれかの宣言を実施して、自己宣言IDを取得する必要があります。
宣言は、こちらのサイトから行う事ができ、宣言受付後、メールにて自己宣言IDが通知されます。

★一つ星は、「情報セキュリティ5ヶ条」への取組を宣言します。
★★二つ星は、「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」で自社の状況を把握した上で、自社内での情報セキュリティポリシー(基本方針)を制定し、外部に公開します。(提出は不要です)
なお、★★二つ星の情報セキュリティポリシー(基本方針)については、IPAのホームページにサンプルがあるので、参考にしていただき、社外ホームページ等に公開をしてください。

IT導入補助金2023の「セキュリティ対策推進枠」では、加点項目として「★★二つ星の宣言を行う」ことが含まれておりますので、当該枠で申請を検討されている方は積極的に二つ星での宣言を検討してみてください。

参考サイト:SECURITY ACTION 自己宣言事業者の申込方法

 

みらデジの経営チェック実施

みらデジとは、みらデジ経営チェックを活用し、会社のデジタル化を中心とした経営状況を可視化。経営に役立つ支援機関への相談に繋げるポータルサイトになっています。
みらデジ経営チェックとは、いくつかの設問に回答することで、同地域・同業種のデジタル化進捗状況の比較や、推奨されるITツールの推薦、デジタル化支援施策などを確認することができるツールです。

会社の状況を確認するための設問としては、以下の5つの設問が用意されており、回答結果を基に、専門家への相談なども行う事が可能です。

  1. 経営者としての夢・ビジョンについて
  2. ITツール・デジタルサービスについて
  3. 経営上の課題について
  4. 経営やデジタル化に対する取組状況や意識について
  5. 経営課題の解決方向について

IT導入補助金の申請には、取得したgBizIDプライムを利用して、みらデジ事業者登録を実施した上で、みらデジの経営チェックを実施する必要があります。

 

ステップ4:交付作成/交付提出

事前準備が完了しましたら、実際の申請を実施していきましょう。

なお、通常枠やセキュリティ対策推進枠では、「ハードウェア」の費用や、全ての枠においては交付決定前に導入したITツール、作業やコンサルティングサービスにおいて発生した交通費、宿泊費、補助金申請・報告に係る申請代行費用などは、補助金の対象外となりますので、IT導入支援事業者とよく相談の上、補助対象のITツール選定を実施してください。

交付受付締切日

補助金の申請は期間が決まっており、その期間内で申請を行う必要があるので、タイミングを検討しましょう。また、交付決定日から事業実施期間の間に契約から導入、支払を完了させる必要がありますので、スケジュール的な猶予も併せて確認しましょう。
それぞれの枠によってことなりますが、2023年5月12日時点で公表されている申請期間は以下の通りです。

通常枠 一次締切分 締切日 2023年4月25日(火)17:00
交付決定日 2023年5月31日(水)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00
二次締切分 締切日 2023年6月2日(金)17:00(予定)
交付決定日 2023年7月11日(火)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00
セキュリティ対策推進枠 一次締切分 締切日 2023年4月25日(火)17:00
交付決定日 2023年5月31日(水)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00
二次締切分 締切日 2023年6月2日(金)17:00(予定)
交付決定日 2023年7月11日(火)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00
デジタル化基盤導入枠(デジタル化基盤導入類型) 一次締切分 締切日 2023年4月25日(火)17:00
交付決定日 2023年5月31日(水)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00
二次締切分 締切日 2023年5月16日(火)17:00(予定)
交付決定日 2023年6月21日(水)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00
三次締切分 締切日 2023年6月2日(金)17:00(予定)
交付決定日 2023年7月11日(火)(予定)
事業実施期間 交付決定~2023年11月30日(木)17:00
事業実績報告期限 2023年11月30日(木)17:00

出典:IT導入補助金2023「事業スケジュール

 

必要な情報

申請に必要となる情報については、ステップ3で取得していただいた「みらデジの経営チェックを実施済みのgBizIDプライムアカウント」「SECURITY ACTIONの自己宣言ID」の他に、
法人の場合直近3ヶ月以内に取得した「履歴事項全部証明書」と直近分の「納税証明書」の用意をお願いします。(個人事業主の場合は「運転免許証または運転経歴証明書または3ヶ月以内に発行された住民票」と「所得税の納税証明書」、「令和4年分の確定申告書」が必要です。)
セキュリティ対策推進枠で応募する場合は、自社の取引先一覧の提出を求められる場合がありますので、併せて用意をしてください。

資料は、郵送ではなくPDFファイル等でのアップロードになりますので、事前にスキャン等を行って電子データ化しておくと良いと思います。

また、地域DX促進活動支援事業・地域DX促進環境整備事業などに参画している企業については、事前に支援を受けた支援コミュ二ティ・コンソーシアムに「支援証明書」の作成及び、地域産業省地域経済産業グループ地域企業高度化推進課企画班への提出を依頼しておくと、加点項目となります。

最後に、SMS認証が必要となりますので、補助事業者の担当者携帯電話番号を用意してください。

 

申請用マイページの開設

まずは、IT導入支援事業者から、補助事業者が申請で利用する専用の申請用のマイページを開設してもらいます。

申請用マイページを経由して、補助事業者側で必要情報の入力を実施し、IT導入支援事業者で確認することができます。
また、IT導入支援事業者側で入力した情報を補助事業者側でチェックを行う事ができます。

 

申請用マイページでの入力

申請用マイページでは、まず補助事業者の会社情報、従業員数、役員数などの会社基本情報の登録を行います。

その後、過去年度で類似の補助金の交付の有無や、地域DX促進活動支援事業への支援有無、SECURITY ACTIONの自己宣言IDの入力などを実施します。

会社の事業カテゴリ、財務状況、経営状況などの情報を入力し、必要書類(履歴事項全部証明書や納税署名書)をPDFファイルにてアップロードを実施します。

最後に申請類型(通常枠・セキュリティ対策推進枠・デジタル化基盤導入枠)を選択し、補助事業者の入力は一旦完了し、IT導入支援事業者の確認、情報入力を待ちます。
※IT導入支援事業者側では、通常枠のみ3年分の労働生産性の計画数値の入力や、全ての枠では導入するITツールの情報などをデータ登録します。

IT導入支援事業者の入力が完了すると、再度補助事業者の入力に移ります。
まず、補助事業者としての申請要件についてそれぞれチェックを実施した後に、自社の賃金に関する情報など、それぞれの枠で目標設定が必要となり、生産性向上に関する目標であったり、事業所内での給与引き上げなどに関する目標設定を実施します。

最後に、SMS(ショートメール)を使った認証コードの発行を行い、申請は完了となります。

 

申請後の対応

申請後、交付申請内容に不備があった場合は、登録いただいたメールアドレス宛に不備修正メールが届きますので、誤っている部分の修正を速やかに実施してください。
不備定例連絡を受けて、予定されている交付決定日前に事務局に再提出した場合でも、提出した締切回の交付決定日での採否公表は確約されませんので、早めの対応をお願い致します。

 

ステップ5:交付決定

採否決定の連絡

交付申請の採択結果を待ちます。交付決定日は、申請した期間に応じて異なります。
不採択だった場合は、次回締切での再申請を実施する、またはITツール導入の見送り等を検討します。

採択された場合は、IT導入支援事業者と共に、ITツールの導入に進みます。

 

ステップ6:補助事業の実施

IT導入支援事業者との契約・ITツールの導入・支払の実施

補助金の採択が決定後、IT導入支援事業者との契約、ITツールの導入・支払を実施します。
この時点では、補助金の交付はされていないので、一時的に補助事業者にて全額の費用負担を行う必要があります。
交付決定前に導入したもの、申請を行っていないITツールを導入してしまうと、補助金の対象外となってしまいますので、注意が必要です。

また、この後実施する「事業実績報告」に進むためには、請求書や納品書、利用を開始しているための証跡が必要となりますので、しっかりとこのステップで導入と利用開始を完了させてください。

ステップ7:事業実績報告

事業実績報告の実施

事業実績報告期限で規程されている期日まで、ITツールの契約から支払までを実施した証跡を提出する必要があります。
この際に、納入が終わっていない、利用開始の実態がない、支払が完了していないものがある、そもそも提出を行っていない場合は、補助金の交付が受けられなくなる可能性があります。

提出期間は申請日によってことなります。提出時期によっては、事業実績報告を行うまでの期間が3ヶ月程度と短い場合があるため、事前に導入完了までできるか十分に確認・検討を行った上で申請を実施してください。

IT導入補助金2023の事業実施・実績報告の手引きは公開されていませんので、2022年度版をベースに解説します。

 

事業実施報告申請で提出するもの

以下の資料を準備してください。
それぞれの資料は、電子データでアップロードするため、事前にスキャン等でPDFに変換しておくと良いと思います。

  • 請求書(請求明細書)
    • 請求日が契約日以降、支払日以前であること。
    • 請求元情報が、IT導入支援事業者と完全一致していること
    • 請求先名が補助事業者名と完全一致していること
    • 請求金額において、税抜・税込み額が明確であること
    • ITツール名、数量、金額は、交付決定を受けたITツールと同じ事が読みとれること。
  • 支払証憑
    • 金融機関名が読みとれること
    • 振込日が実績報告日以前であること
    • 振込元の口座情報、口座名義人が確認できること
    • 振込先がIT導入支援事業者名と一致すること
    • 振込金額はITツール請求額以上の金額が支払われていること
    • 振込が完了が確認でき、補助事業者の口座から振込が行われていること
  • ソフトウェアの利用確認
    • ソフトウェアの画面キャプチャを取得し、導入したソフトウェア名が読みとれること。
    • 利用者が補助事業者であることを確認できること(画面キャプチャから確認出来ない場合は、契約書または申込書を提出)
  • ハードウェアの納品書(ハードウェアを導入した場合のみ)
    • 納品日が契約日以降であること
    • 納品基がIT導入支援事業者と一致すること
    • 納品先が補助事業者と一致すること
    • ITツール名と数量が実績報告の内容と一致が読みとれること
  • ハードウェアの写真(ハードウェアを導入した場合のみ)
    • ハードウェアの1台1台の写真
    • PCやタブレット、モバイルPOSレジは起動した状態で撮影してください。
  • 補助金受取口座情報
    • 補助事業者名義の口座情報(金融機関名・金融機関コード・支店名・口座種別・口座番号・口座名義人)
  • ECサイト制作の画面キャプチャ(ECサイトを導入した場合のみ)
    • ECサイト画面のキャプチャ
  • 契約書または利用申込書(セキュリティ対策推進枠のみ)
    • 契約日または申込日が交付決定日以降であること
    • 補助事業者とIT導入支援事業者間での契約であること

これらの資料を、申請マイページからアップロードを行った後に、IT導入支援事業者にて契約・納品・請求・支払情報を入力します。

IT導入支援事業者の入力が完了すると、再度補助事業者側で内容を確認いただき、SMS認証後、事務局への提出を実施します。

 

確定検査

入力された情報をもとに、事務局にて確定検査が実施されます。
入力された情報に不備があった場合、不備訂正の差し戻しが行われますので、必ず不備訂正期日までに不備を解消してください。
また、不備訂正期日までに解消出来ない場合は、交付決定の取消となる場合があります。

 

IT導入補助金を辞退/申請時から変更した場合

諸般の都合により、IT導入補助金の利用を辞退した場合は、申請マイページから辞退届を提出する必要があります。
また、申請時から変更となった事項がある場合は、同様に申請マイページから申請事項の修正が必要となります。

ステップ8:補助金交付手続き

確定検査結果の承認

ステップ7の実績報告完了後、事務局での確定検査が実施され、補助金額の確定が実施されます。
確定された情報を、申請マイページから確認を行い、補助事業者が承認を行う事で、1ヶ月程度でITツールを導入した企業(補助事業者)に直接振り込まれます。

IT導入支援事業者などに補助金を振り込むことは出来ません。

 

ステップ9:事業実施効果報告

アフターフォロー、事業実施効果報告

事業実施後、IT導入支援事業者のアフターフォローを得ながらITツールを活用して業務効率化や売上向上の取組を実施します。
一定期間経過後、事業実施効果報告を作成して、提出する必要があります。(通常枠は年毎に3回、セキュリティ対策推進枠、デジタル化基盤導入枠については指定された期間で1回報告が必要です)
事業実施効果報告では、申請時に登録した目標設定に対する進捗状況(主に賃上げ目標や生産性向上の目標など)を報告します。

導入後に、会社の事業環境が変わった場合や、ITツールの利用停止がやむを得ない場合、申請時に計画した計画値の未達が想定される場合など、事前にIT導入補助金事務局や、IT導入支援事業者と相談を行い、方向性について議論を行いましょう。申請時に必須要件だった目標が達成出来ていない場合(賃上げ等の目標値の未達)や、ITツールの導入自体を行っていなかった場合など、補助金交付の取消や補助金の返還などを求められる場合がありますので、注意が必要です。

3.IT導入補助金での採択率や、加点項目

IT導入補助金の採択率

昨年度実施されたIT導入補助金2022の実績値を確認すると、通常枠は若干低く、50%台で推移していますが、その他のセキュリティ対策推進枠は96%、デジタル化基盤導入枠については80%台の高水準で推移しています。
自社の課題と補助金の目的が合致する場合は、是非チャレンジしてみると良いと思います。(2023年5月15日確認時点の情報)

申請数 交付決定数 採択率
通常枠 A類型 23426 13621 58%
B類型 669 338 51%
セキュリティ対策推進枠 284 274 96%
デジタル化基盤導入枠 デジタル化基盤導入類型 45836 37639 82%
複数社連携IT導入類型 7 4 57%

出典:「IT導入補助金2022(令和元年度補正・令和3年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業)について」を基に、当社で集計

 

採択率を上げるためのアプローチ

さて、通常枠では50%台で推移している採択率ですが、IT導入補助金2023のページにも公開されている加点項目について紹介します。
是非、加点項目を満たせそうな場合は、積極的に加点を狙っていくと、良い結果に繋がるかも知れません。

  • 全般の対策(枠にかかわらず、全体的に加点項目となる内容)
    • 地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得している
    • 地域未来牽引企業に選定されており、地域未来牽引企業としての「目標」を経済産業省に提出している
    • 令和4年度に「健康優良法人2023」に認定される
    • 「地域DX促進活動支援事業」における支援コミュニティ・コンソーシアムから支援を受ける
    • 女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推進法)に基づく認定(えるぼし1段階目~3段階目又はプラチナえるぼしのいずれかの認定)を受ける。または従業員数 100 人以下であって、「女性の活躍推進データベース」に女性活躍推進法に基づく一般事業主行動計画を公表する
    • 次世代育成支援対策推進法(次世代法)に基づく認定(くるみん、トライくるみん又はプラチナくるみんのいずれかの認定)を受ける。または従業員数 100 人以下であって、「一般事業主行動計画公表サイト(両立支援のひろば)」に次世代法に基づく一般事業主行動計画を公表する
  • 通常枠固有の対策
    • A類に限り給与支給額を3年後に1.5%以上増加並びに、事業所内最低賃金を地域別最低賃金の+30円以上の水準にさせるための3カ年事業計画を作成し、従業員に表明している。(B類は必須項目です)
    • 導入するITツールで、クラウド製品を選定する
    • 導入するITツールで、サーバーセキュリティお助け隊サービスを選定する。
    • 導入するITツールで、インボイス制度対応製品を戦隊する。
  • セキュリティ対策推進枠固有の対策
    • 給与支給額を3年後に4.5%以上増加並びに、事業所内最低賃金を地域別最低賃金の+30円以上の水準にさせるための3カ年事業計画を作成し、従業員に表明している。
    • SECURITY ACTIONにおいて「★★二つ星」の宣言を行う
    • 事業継続力強化計画又は連携事業継続力強化計画の認定を取得する
  • デジタル化基盤導入枠固有の対策
    • 給与支給額を3年後に1.5%以上増加並びに、事業所内最低賃金を地域別最低賃金の+30円以上の水準にさせるための3カ年事業計画を作成し、従業員に表明している。
    • 導入するITツールとして「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定していること。

 

4.まとめ

今後訪れる少子高齢化、労働人口の減少に対して、ITツールを導入し、生産性を向上することは、非常に有効な手段となります。
IT導入補助金2023はこれらのITツールの導入に際して、投資を抑えて生産性向上を行うため、中小企業や小規模事業者にとって非常に有益な制度です。
申請手続きは項目は多いものの、比較的シンプルで、採択されれば補助金を受け取ることができます。
弊社でサービス提供しているアル検くんも、IT導入補助金2023の通常枠(A類型)対象ツールとなっています。この機会にぜひIT導入補助金を活用し、ビジネスの成長を加速させましょう!

また、弊社もIT導入支援事業者となっておりますので、IT導入補助金2023に関する御相談等もお受けしております。お気軽にお問い合わせください。

 

アルコールチェック管理クラウドサービス「アル検くん」

 

5.その他

参考サイト:

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