oviceで繋がる在宅コミュニケーション(社内DX推進プロジェクトVOL.6)

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経営企画部の片岡です。

在宅勤務によって何が起こったか。

NTIはコロナ禍に対応するため、2020年の4月から全面在宅勤務へ突入しました。
以前から試験的に在宅勤務を行っており、運用面や技術面においては比較的スムーズに移行することが出来ました。当初は、慣れない環境で作業効率も低く、回線速度が遅すぎる、必要な書類が紙ベースで会社にある、、、など、四苦八苦している様子でしたが、時間の経過とともに、そういった物理的な問題は解決していきました。

一方、在宅勤務の良い点にも気付き始めます。
・満員電車から解放され、通勤時間を家族や自分のために使える。
・声掛けや雑談などによる中断が無く作業に集中でき効率が上がる。
・用事のために必要な1時間だけ仕事を抜けることができる。
・業務の開始終了時間を自分で決められる。

フレキシブルに働くことができるようになり、社内から聞こえてくる声も概ね良い評判でした。

ところが、さらに時間が経過すると、別の声が聞こえて来るようになりました。
「孤独だよね。。。」

在宅勤務の開始からちょうど1年が経過した2021年。新型コロナ第3波、4波、5波に次々と襲われている最中でした。思うような相互フォローも出来ない中、コミュニケーションチームは社員の声を自然と拾い次のような課題感を持っていました。

・他部署の社員に声を掛けづらく、コミュニケーションの幅が狭まっている
・ロケーションの影響を受け、意思疎通をスムーズに行えない
・顔が見えないため、相手の様子を把握することが難しい
・出勤時には可能だった小さな情報共有や仕事の進捗報告がしづらい
・出勤しているのか在宅勤務かの判別が難しい

これらの課題感を見ると、必要なのは深く強い関係性では無く、ご近所付き合いのような関係性であることが感じられます。
コミュニケーションは「質」より「量」である、というのは良く言われていることです。しかし、本質は「量」を増やす事で信頼関係が作られ、その上で初めて「質」の高いコミュニケーションが発生する、ということのようです。つまり、わざわざ「ちょっと今、いいですか?」と声掛けしてから繋ぐオンライン会議ツールや、感情の機微を伝えにくいチャットツールは答えでは無い可能性もあるのです。
必要なのは、おそらく対面しているかのような気軽なコミュニケーションです。


そしてoviceにたどり着く。

2022年度が始まり、いよいよ課題解決のための活動を開始していくことになりました。
コミュニケーションチームの目標は「どこからでも、だれもが、だれとでも、いつでも、気軽に交流できる『場』を作り、社員同士のコミュニケーションの活発化を目指す」というもの。

NTIの現状での選択は、クラウドで利用できるコミュニケーションツール「ovice」の導入でした。

oviceはいわゆるバーチャルオフィスと言われるツールで、社員に成り代わり仮想のオフィスにアバターが出勤する、というものです。一番の特徴は、アバターの距離に応じて音量が変化することです。話したい人の隣に移動するだけで会話が始まり、既存の会話にも参加することができます。いきなり話し掛けるのは気まずい…という人のために電話音で呼びかけたり、肩をポンと叩いて気付いてもらう、という機能もあります。また、クローズで会話したい場合は鍵の掛かる会議室に入って会話することもできます。

背景も自由に変更することができます。当初はキャンプ場などを背景にして、自由な場所にアバターを滞在させていました。ovice上で全社員が集まり、納会を開催した時はNTIの人文字にも挑戦しました!現在は現実のNTIのオフィスレイアウト通りに着席することでリアルなバーチャルオフィスとなっています。チームごとに固まることで、小さなコミュニケーションを積む事ができる点、声掛けのしやすさ、不在を知ることができる点で着席レイアウトはとても有効です。

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oviceによってNTIのコミュニケーションが改善したか?というと、まだまだこれからの段階です。社内で認知はされているものの、ログイン率が望むレベルに届かず一部の部署のみで利用されている状況ですし、オンライン会議ツール、チャットツールとの棲み分けにも課題があります。

まずはログイン率を上げてお互いにコミュニケーションを取ってみる。

コミュニケーションの問題は短期間で解決できるものでは無さそうです。コミュニケーションの『場』を作り、活用を推進しながら成り行きを見守りたいと思います。

つづく。